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クローズアップインタビュー

クローズアップインタビューVol.44 :「ニューヨークで一番有名な店」でありつづける理由 ジョン・スティーブンソンさん

クローズアップインタビューVol.44 :「ニューヨークで一番有名な店」でありつづける理由 ジョン・スティーブンソンさん

これまでも、そしてこれからも、ニューヨークを旅する多くの人が「目的」として挙げる有名レストラン「タヴァーン・オン・ザ・グリーン」の総料理長ジョン・スティーブンソン氏が初来日。今回のmyfoodは、東京マリオットホテルにおけるイベントTaste of Americaにも参加するスペシャルメニューをいただきながら、氏のフィロソフィに迫りました。



myfood:ようこそ日本へ! 来日して日本の印象はどうでしたか。

ジョン:今のところ一番印象深いのは日本人そのものですね。とても丁寧で礼儀正しいですから、アメリカ人にとっては新鮮に写りますよ。わたしたちとはちょっと違いますね(笑)。人間関係に誠意がみられるところなど、素晴らしい限り。


myfood:ありがとうございます。誠意を美徳とする日本人は多いものです。さっそくですが、もう日本食は楽しまれましたか?

「タヴァーン・オン・ザ・グリーン」の総料理長ジョン・スティーブンソン氏インタビュージョン:4日前に初めての日本に到着したばかりですが、お好み焼き、ラーメン、てんぷら、そして蕎麦を楽しみました。もちろん、日本食は世界的にみて評判の高い料理です。精巧でいて、かつシンプル。その「最高のシンプルさ」を味わうために、世界中のシェフが日本に来たがっているのも事実ですよ。完璧なサービスと料理の遂行、それこそが日本食の日本食たるゆえんでしょう。


myfood:シェフはアメリカのどちらのご出身ですか?

ジョン:ミシガンです。両親はミシガンの農家を営んでいて、とうもろこしや大豆や小麦を生産していたので、手伝ったりもしていましたよ。今はニューヨークシティで「タヴァーン・オン・ザ・グリーン」のシェフをしていますが(笑)。


myfood:さて、その有名なレストラン「タヴァーン・オン・ザ・グリーン」ですが、どのようなお店なのでしょう。

ジョン:「タヴァーン・オン・ザ・グリーン」は、ニューヨークだけでなくアメリカ全体にとっても象徴的なレストランです。国民全体が知っていて、海外からの旅行客までが知っている。旅行の目的地の一つとしての評判があるんですよね。「ニューヨーク? だったらディナーは『タヴァーン・オン・ザ・グリーン』に行かなきゃ」というふうにね。


myfood:「自由の女神に行かなきゃ」と、ちょうど同じようなことですよね。

「タヴァーン・オン・ザ・グリーン」の総料理長ジョン・スティーブンソン氏インタビュージョン:そうなんですよ! ですからわたしたちは料理もサービスも、つねに変わらず尊敬されるレストランでありつづけようと努力しています。わたしたちはもちろんのこと、皆さんに名前を知られるようになった昔のクラシックな料理も再構築しています。


myfood:「タヴァーン・オン・ザ・グリーン」といえばアメリカ料理のレストランですよね。

ジョン:そこなんです。わたしたちが提供する料理はアメリカの文化に根付いたもの、わたしたちアメリカ人が子どもの頃に親しんだもの、そして海外からの旅行客がこれぞアメリカ料理だ、と思うもの、でなくてはなりません。たとえば「ザ・タヴァーン・バーガー」はアメリカ国内で最高のハンバーガーでなくてはなりません。最高でなくては......それがゴールなんです。


myfood:アメリカ料理といえば、ハンバーガーだけに留まりませんよね。

シュリンプ・スキャンピジョン:「シュリンプ・スキャンピ」だって、なくてはなりません。もともとはイタリアンの料理ですが、アメリカでとても有名になり、誰もが知っている料理のひとつ。パスタにガーリックとレモンとシュリンプを合わせたありふれた料理ではありますが、だからこそ、わたしたちは本当に美味しい「シュリンプ・スキャンピ」を作らなくてはならない。誰もが知っているし食したことがあるけれど、ここまで素晴らしく完成されたものは見たことがない、そう思ってもらえる料理を出したいですし、それが戦略と言えるんです。


myfood:シェフの考える「アメリカ料理」とはどのような料理なんでしょう。

ジョン:うーん、「アメリカ料理」を定義づけるのは難しい。なぜならあまりに多くのものがほかの国々から来たものだからです。しかしながら、それこそがアメリカらしさ。さまざまな国がひとつになった、まさに人類のるつぼですからね。アメリカ料理の歴史、特にニューヨークの料理の歴史においては、何世紀にもわたる移民の影響が土台となっています。ですから、イタリアやフランス、スペインといった国々の料理の影響が大きいんですね。ちなみに、ほとんどのニューヨーカーが好むのがアジア料理。みんな日本食が大好きです。寿司にラーメン、てんぷらなんて、素敵ですね。と、ここでわたしもなんとかして「アメリカ料理」を理解しやすい定義にしたいと思っているのですが、実は大変です(笑)。多くの人はハンバーガーとフライドポテトとピザだと思っているんでしょうけれど、本当はもっともっと奥深いんですよね。


myfood:多様な国々のレシピを受け継ぎながら、アメリカ料理は構築されているのでしょうね。シェフはどのような部分にアメリカ料理の楽しみを見つけているんでしょうか?

「タヴァーン・オン・ザ・グリーン」の総料理長ジョン・スティーブンソン氏による料理 ジョン:今おもしろくて仕方がないのは、アメリカの生産者が肉や魚といった本当に素晴らしい食材を作り出していることです。特にここ10年ほどの間でしょうか、食材は本当に改良されました。農家は以前よりもっと手をかけるようになり、シェフたちはもっと特別な食材に目を向けるようになりました。結果として、もともと良い食材を使えるのですから、わざわざ美味しくするための技を駆使することなく、できるかぎりシンプルな料理を出せるようになったんですね。素晴らしい食材は、シェフが手をかけすぎることなく合わせるだけで、食材どうしで高めあってくれるもの。「タヴァーン・オン・ザ・グリーン」でもっとも人気のあるメニューは「チョッピーノ」になるんですが、これはもともとサンフランシスコの料理で、中国からの移民が影響しているんですよ。シーフードをいっぱい使ったスパイシートマト味の料理で、サンフランシスコで有名なサワードウ・ブレッドというパンと一緒に食べます。パエリアのようなブイヤーベースのような、そのちょうど中間のような料理となります。


myfood:アメリカならではの豊かな食材を用いることで、料理そのものも洗練されたんですね。

「タヴァーン・オン・ザ・グリーン」の総料理長ジョン・スティーブンソン氏インタビュージョン:そうなんです。ご存じかもしれませんが、ニューヨークではイーストコースト・スキャロップ(ほたて)やメイン州からのシーフード、それに東海岸のクマモト・オイスターといった素晴らしい牡蠣も手に入るんです。ここ15~20年で料理は主流の仕事となり、シェフたちはもっと良い食材が手に入るようになったので料理を洗練させることに成功し、「アメリカ料理はジャンクフード」といった悪評を退けることができました。


myfood:「特にニューヨークだから」という期待値も、お客さまの間では高そうですね。

ジョン:ニューヨークだから、というプレッシャーはありますね。みなさんの期待と要求が高い。世界中から旅行客がニューヨークに来て、美味しい料理を食べて、だからこそまた戻ってきてくれる。「ニューヨークは最高でなくては」というプレッシャーが、料理人をさらに上へと向かわせてくれるんですね。東京だって、きっと同じじゃないですか? 「最高の日本食を提供する」というのは、すごいプレッシャーだと思いますよ。人が集まれば集まるほどプレッシャーも大きくなる、それが大都会です。そしてそれこそが、作り出すものをどんどん良くさせる原動力となるんでしょう。



【myfood読者のためのジョン・スティーブンソン流かんたんレシピ】
簡単でいて素早くできて、深い味わいがありますよ。家族や友人との集まりにもぴったりです。

サンフランシスコ・チョッピーノサンフランシスコ・チョッピーノ
材料
アサリ、ムール貝、ほたて貝、小エビ、大エビ、とうがらし、にんにく、トマト(粗切り)、パプリカ、チョリソー、白ワイン、パン、バター
作り方
(1) 白ワイン、にんにく、とうがらしを火にかける。
(2) トマトの粗切り、パプリカ、チョリソーを加えて(1)に入れる。
(3) シーフードを(2)に加える。
(4) バターを塗ったパン(できればサワードウ・ブレッド)と一緒に提供する。




【プロフィール】
John Stevenson(ジョン・スティーブンソン)
セントラルパーク内にあるニューヨークを代表するレストラン「タヴァーン・オン・ザ・グリーン」のエグゼクティブシェフ。ニューヨークで人気のプライベートイベントスペース2店舗(583Park Ave.およびGuastavino's)にて活躍し、直近では老舗デリのカフェRuss & Daughters cafeのシェフを務めていたことでも知られる。ビジネス誌Crain'sの「40歳以下の40人(2009)」に選ばれたり、ニューヨーク市警主催の賞に選出されるなど、ニューヨークで最も注目度の高いシェフのひとり。

>>「Tavern on The Green」Webサイトはこちらから



【特別メニュープロモーション】
Tavern on the Green at Lounge & Tokyo Marriott Hotel
10/14まで開催された食のイベントTaste of Americaにおいて披露された、スティーヴンソンシェフの特別メニューを、12/21まで東京マリオットホテルにてお楽しみいただけます。
【期間】2015年10月1日(木)~12月21日(月)
【時間】12:00~15:00/17:00~22:00
【場所】ラウンジ&ダイニングG ダイニングエリア(ホテル ロビー階)
【料金】1名様 ランチコース3,300円~/ディナーコース 7,500円~

>>「東京マリオットホテル」Webサイトはこちらから

「鮪のタルタル」、「帆立のパンシアード」、「シュリンプ・スキャンピ」、「キャロットケーキ」



【東京マリオットホテル ラウンジ&ダイニングGよりmyfood.jp 読者への特典プレゼント!】
予約の際、myfood.jp を見たとお伝え下さった方へ
【内容】グラスシャンパン一杯サービス
【期間】11月30日(月)までのご利用
【特典対象メニュ】タヴァーン・オン・ザ・グリーン ディナーコース
シャンパンと共に素敵なディナーを楽しんではいかがでしょうか。




【関連サイト】
>>「東京マリオットホテル ラウンジ&ダイニングG」はこちらから


【関連ページ】
>>「特集記事:イベントレポート/アメリカをまるっと食べちゃう2週間 Taste of America」はこちらから
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