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クローズアップインタビュー

クローズアップインタビューVol.35 野菜をふんだんに使うと、アメリカ料理は優しくなる 羽田野久雄さん

クローズアップインタビューVol.35 野菜をふんだんに使うと、アメリカ料理は優しくなる 羽田野久雄さん

クローズアップ・インタビュー第35回目は名古屋マリオットアソシアホテルのレストラン洋食料理長、羽田野久雄シェフです。名古屋マリオットアソシアホテルでは4月下旬から6月末日まで、館内6ヶ所のレストランを連動させた『アメリカフェア』を開催。ここでいろいろなアメリカ料理を表現してくれた羽田野シェフに、その舞台裏などを聞いてみました!



myfood:今回のフェアはかなり大きなスケールで展開されましたね。名古屋駅に直結する高級ホテルが、ここまで大きくアメリカ料理を取り上げたきっかけはなんだったんでしょうか。

羽田野:中心としてまずビュッフェスタイルの『パーゴラ』という店舗があります。ここはだいたい1ヶ月ごとにメニューサイクルを変えていまして、基本的にインターナショナルを意識した5大陸の洋食を展開してきました。アメリカ料理についても、過去にニューヨークなど地域別に取り上げたこともあります。そしてマリオットというホテルはアメリカを代表するホテルブランドです。くわえて今回はアメリカ大使館はじめ多くの方々からサポートしていただくことになり、そこで期間を2ヵ月という異例のロングランでフェア開催することにしました。

myfood:期間だけでなく、館内6ヶ所のレストランで展開というのもすごいですね。

羽田野久雄羽田野:パーゴラのビュッフェで大々的にアメリカをイメージしました。そしてビュッフェでは表現しづらい単品の魅力を他店舗で表現することにしたんです。具体的にはメインとしてのスープやレディースランチなどのコース料理ですね。

myfood:パーゴラのラインナップは本当に豊富で多彩でした。肉厚のステーキはもちろん、野菜料理もいろいろありましたね。メニュー構成を考えるうえで、意識したことはなんでしょうか。

羽田野:今回はメニューを構成するにあたり、アメリカ大使館農産物貿易事務所専任シェフ・小枝絵麻氏を紹介していただいたので、そのレシピも参考にしました。これまでにもアメリカの地域別フェアはやっていましたから、その蓄積はあります。しかしそれは多くの方がイメージするダイナミックでワイルドさが漂うアメリカ料理です。ところが小枝シェフのアメリカ料理は野菜をふんだんに使った非常に優しい仕上がりでした。これまでのアメリカ料理とはまたイメージが違う。実際に女性のお客様たちからもご好評をいただいています。野菜を使うことでアメリカ料理がこんなにも優しくなることは、私自身にとっても大きな刺激になりました。

myfood:食材としてのアメリカ農産物はいかがでしたか?

羽田野久雄羽田野:私は今回のフェアでアメリカ産のチーズをいろいろ使いましたが、これはかなり使い勝手がよかったですね。ブルーチーズ系のオレゴンゾーラ(注:オレゴン産のゴルゴンゾーラ風チーズ)は、いわゆる青カビチーズの臭みがないんですよ。逆にクリーミーな味わいが印象的でした。コルビージャックはよく溶けるし、全体として日本人の味覚に合う食材です。香りが強いアメリカ産セロリとの相性もよかった。アメリカン・ビーフに関しては、同じランクの外国産と比較して脂身に風味があります。歯ごたえのある赤身と、それを補う脂肪が適度に入っているんです。そしてサーモンなどの魚介類は、やっぱりアラスカ産が素晴らしいですね。

myfood:これだけ規模の大きいフェアだと、訪れたお客様たちも知らなかったアメリカ料理に出会えるチャンスですね。

羽田野:あまり日本で知られていないアメリカの代表的料理はまだたくさんあります。たとえばアメリカ南部のケイジャン料理やクレオール料理などは、今後もっと本格的に日本へ浸透する余地があると私は思っています。このフェアでもキャットフィッシュ(アメリカナマズ)にコーンブレッドをまぶしたフライなどをやっていますが、こういう味はいつか日本の定番になってもおかしくはないですね。

myfood:羽田野シェフ自身、今回のアメリカフェアで改めて学んだことも多かったようですね。

羽田野久雄/指導中イメージ羽田野:アメリカ料理は今も変化し続けているんだなと感じました。ダイナミックにメインディッシュをたっぷり食べるという時代から、いろいろなものを適量食べるという食文化へ確実にシフトしていると私は感じました。パワフルでワイルドなイメージからヘルシー志向へメニューの表現が変化している。もちろん今までのアメリカ料理がなくなるわけではありません。それと並行してヘルシーなアメリカ料理が生まれている。今回のフェアを通じて、新しいアメリカを見せてもらったと感じています。



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