クローズアップインタビュー第14回目ゲストは米国大使館首席公使ジム・ズムワルト氏にご登場願いました。
myfood:本日はお忙しい中、ありがとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
ズムワルト:こちらこそ、よろしくお願いします。
myfood:さて早速、質問に入らせていただきたいと思うのですが公使として、またズムワルト氏個人としての今年はどんな抱負を持たれていますか?
ズムワルト:まず公使としては、日米関係強化のために引き続き努力することです。この「日米関係」には様々な重要な分野が含まれますが、農業もその一つです。
個人としては日本食をいっぱい食べるなど日本を満喫することです。
myfood:なるほど。公使という立場にいらっしゃるかたが日本文化に興味を持ってくださっていることは日本人として大変嬉しいことです。ところで公使はご家族とどんなお正月を過ごされてらっしゃいますか?ズムワルト家恒例のお正月スタイルなどがあれば教えてください。
ズムワルト:そうですね、私の妻は日系なので、日本の伝統的なお正月を祝います。大晦日には年越しそばも食べますよ。麻布十番に江戸時代からある更科そばのお店があるんですよ。また妻の家族は広島からの移民なので彼女はどちらかというと関西風のつゆを好むんですね。それから元旦には散歩をして増上寺に初詣に行きました。このことは私のブログZnotesにも書いてありますので読んでみてください。アメリカでは、伝統的なニュウーイヤーパレードを見たあと、TVでアメリカンフットボールの試合を見てましたね。
myfood:年越しそばに初詣!本当に伝統的な日本のお正月を過ごされていますね。例えばそんな日本のお正月において特に気に入っていることはありますか?
ズムワルト:私がすごく好きなところは何世代もの家族が集まって一緒にお祝いをするところです。これは日本の文化の素晴らしいところだと思います。そして東京に住んでいる人たちがお正月になるといつもと全くちがって街中がリラックスしているように感じるところも好きですね。
myfood:日本の良さをとても感じていただけているようでよかったです。ところで公使は高校生のころに日本に留学されていたあということですが、日本食に対する最初の印象はどんなものでしたか?
ズムワルト:日本食というのはアメリカの食事とは全く異なっている、という印象でしたね。私がまだハイスクールの頃は日本食はアメリカではあまり見かけることがありませんでした。交換留学留学で来日し最初の言語習得キャンプに参加したときは伝統的な魚とご飯の食事をしました。最初は慣れるのに勇気がいりましたが、しばらくすると自分が柔軟な考え方をすれば新しいものを何でも楽しむことができるんだ、と気がつきました。特に日本の食事で最も印象深かったのはシーフードの品質の高さと種類の豊富さで、自分はそれまでに経験したことのないものでした。
myfood:確かにあまり日本食になじみがないとお刺身などは最初は食べるのに勇気がいるものかもしれないですね。その後日本食に対する印象は変わりましたか?
ズムワルト:そうですね、まず日本で欧米や他の海外からのさらに多くのバラエティーある食事を楽しめるようになりましたね。日本人が海外に旅行して様々な料理を食べる機会が多くなり、日本に帰ってきてから海外で食べたことがある料理に対する欲求が増えるとともに、日本人のテイストも幅広くなったのだと思います。たとえば、私が交換留学プログラムで日本にいた頃はフレッシュオレンジジュースでさえみつけるのが難しかったんですよ。私の母はスイス系だったのでアメリカではよく食べていた色々な種類のチーズも見つけられなかったですね。今では日本ではこういった海外からの様々な食品も手に入るようになりましたし、無くて困るということはまずないですよね。アメリカからの影響だけではなくタイやベトナムといった東南アジアやラテン・アメリカの食事も目にすることが多くなりましたね。東京に住むのをエンジョイしている一つの理由は食事のスタイルがバラエティーに富んでいることです。また同時に焼き魚や焼き鳥、北海道のじゃがいもといった優れた日本の食品を楽しむことができるのも魅力ですね。
myfood:公使は食べることが好きでらっしゃるんですね!公使の好きな食べ物は何ですか?
ズムワルト:これは難しい質問です。私はカリフォルニアに育ったので季節の新鮮な果物や野菜を楽しにながら大きくなったんですね。たとえば、夏はピーチとネクタリン、春にはストロベリーで秋にはとうもろこし、といったように。子供の頃は母が果物の売店に連れて行ってくれたのを覚えています。そこは偶然にも日系のファミリーが経営していましてね、母はスーパーマーケットよりもその店で買うほうが好きでした。ですから私の好きな食べ物はレタスやパプリカなどのフレッシュサラダ、といえるでしょうね。それから朝食にはフレッシュな果物ですね。日本にはすごく美味しいストロベリーがありますね。
myfood:そうなんですね。日本食で好きなものは何ですか?
ズムワルト:焼き魚に漬物にご飯と味噌汁といった伝統的な食事が好きですね! 近所に私たちの大好きな和食レストランがあるのですが、そこのオーナーは毎日築地に仕入れに行きいつも違った魚が選べるんですよ。質が良くてヘルシーです。これに関連してですが、日本を旅行して気に入っていることの一つはそれぞれ異なった食材や料理を試すことができることです。それから、甘い物も好きです。ナッツのついたチョコレートチップ・クッキーが好物です。日本人の食スタイルが向かっている方向はとても良いと思います。バラエティーが豊富で消費者にとっては選択肢がいっぱいあります。妻も私も寿司が好きです。彼女はコロラドで育ちました。その頃新鮮なシーフードはコロラドでは値段が高かったので年に2回ほどしか食べることができなかったそうです。今、彼女に「何が食べたい?」と聞いたらまず「寿司」と答えるでしょうね。
myfood:お寿司ですね!覚えておきます。さて次はアメリカの食についてお伺いしたいと思いますが、公使が 「アメリカンフードとは?」ときかれたら何と答えられますか?
ズムワルト:これもちょっと難問ですね...。理由はアメリカの食というのは色々な国からの移民による多くの影響があるからです。たとえば、私の母はスイスからの移民でしたので私の家では毎日朝食にはチーズとパンを食べていまして、私はそれが一般的なアメリカの朝食だと思っていました。しかし学校の栄養の授業で朝食に何を食べたか書かされて、そこで初めて自分と他の子供たちの食べているものが違っていることに気づいたんです。住んでいたのはメキシコとの国境からそう遠くないサンディエゴでしたから、トルティーヤやタマーレといったメキシカンスタイルの食べ物が学校の給食でも出され、家でも作ってほしいと頼んだりしました。典型的なアメリカの食事にピザがありますが、アメリカにピザが登場したのは実はさほど昔ではなく1909年に初めてニューヨークにピザレストランができたんです。それでも今やピザはアメリカ食文化の一端を担っていると考えられています。ですから「アメリカ料理とは?」の答えは本当にグローバルだということがいえるといった感じでしょうか?
myfood:そうですね。様々な文化が融合しているところがアメリカの魅力でもありますものね。食の世界もその多様性が反映されているんですね。ところで公使は最近、ブログもやられていますが公使のブログ "Z Notes"について教えてください。
ズムワルト:はい、普段私が仕事でご一緒の方も、そうでない方も、より多くの日本の皆さんと対話することが目的で約10ヶ月前に始めました。主な目標としては「日米の橋渡し」としてお役に立つことで、日本語と英語両方で書いています。このブログでアメリカの休日についての説明だけでなく、皆さんのご希望により私個人の日本での生活についても書いています。もちろん、私の経験なども盛り込んでいます。皆さんからのコメントは大歓迎です!全て読ませていただいき、対話型のコミュニケーションを楽しんでいます。たとえば、ブログの中で私は妻について色々書いていますが、そうすると読者は妻からの直接の声が聞きたいという声が上がってきます。そこで私は彼女にゲストブロガーとして登場してもらう、というわけです。Myfoodの読者の皆様にも是非訪問いただきコメントをいただければ嬉しいです。
myfood:わかりました。私も今度、ぜひコメントさせていただきます!本日はお忙しいところ、本当にありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。
ズムワルト:こちらこそありがとう。
ズムワルト公使ブログ:
Z Notes
- 2010/06/14 第十五回:農業でつながる日米の友好関係
- 2010/01/28 第十四回:駐日首席公使はスーパー親日家!
- 2010/01/20 第十三回:CEOのお勧めは、くるみチャーハン?!
- 2009/12/21 第十二回:大和撫子が造るエレガントなピノ・ノワール
- 2009/10/23 第十一回:米国食肉輸出連合会の会長は黒帯の親日家!
- 2009/09/24 第十回:食、旅、豊かな時間。日米文化の懸け橋。
- 2009/08/21 第九回:アメリカンドリーマーを作ったBBQソース!
- 2009/07/22 第八回:アジアにSuperFoodの広めたパイオニア
- 2009/06/22 第七回:アメリカは医療も食材もアンチエイジング先進国!
- 2009/05/22 第六回:アメリカ大麦農業に見る"顔が見える農業"と"日米交流"
- 2009/04/24 第五回:V5キャンペーンシェフ、小枝さん登場!
- 2009/03/23 第四回:作り手が語るワシントンワインの魅力
- 2009/02/23 第三回:アリニアシェフ/オーナー グラント・アケッツ氏(世界料理サミット 2009東京テイストアメリカ代表)
- 2009/01/21 第二回:アメリカのチーズ第一人者であるレジー・ハイス氏
- 2008/12/12 第一回:Silveradoスーパーヴァイザーシェフ、ロナルド・ジャンティルさん














