Home>週刊myfood>クローズアップインタビュー>第五回:V5キャンペーンシェフ、小枝さん登場!

週刊myfood...様々な視点からアメリカの食文化、食情報を4つのコラムで紹介します。

クローズアップインタビュー

TITLE:クローズアップインタビューVol.5 V5キャンペーンシェフ、小枝さん登場!

IMG:クローズアップインタビューVol.5 V5キャンペーンシェフ、小枝さん登場!

クローズアップインタビュー第五回目ゲストはV5(野菜+アルファ)キャンペーンシェフの小枝絵麻さん。

インタビューをお読みいただく前にV5(野菜+アルファ)キャンペーンについて。これはアメリカ大使館農産物貿易事務所(Agricultural Trade Office <ATO>)がご提案する、野菜の美味しさや楽しさをより多くの方に知っていただくための取り組み。

「V5」とは、ブロッコリー、レタス、セロリなどサラダには欠かせないアイテムを指し、これら野菜を中心とした料理をもっと日常の食生活に取り入れて健康になろう!というキャンペーンです。アメリカでは、野菜を多く摂取することにより、病気の予防に貢献することが実証されており、野菜をふんだんに取り入れた料理が注目されています。ナッツ、豆類、フルーツ、米、肉や魚とアレンジしたボリューム感のあるサラダをメインディッシュ(Meal Salad)として食べるスタイルが見直されており、更にはソース、ドレッシングや、スムージーなどサラダに縛られない様々な形で野菜を効率よく摂取することにより、より健康な食事の実現をご提案しています。

そのV5(野菜+アルファ)キャンペーンをレシピという形で私たちに提案してくれている小枝さん。いったいどんな方なのでしょうか...?

myfood:お忙しいところありがとうございます。3月に開催されたFOODEXでのデモ、お疲れ様でした。連日、とても好評だったようですが、終わってみていかがですか?

小枝:一度に大勢の方に試食をしてもらえる機会ができ、色々なコメントを頂け勉強になりました。またたくさんの食品会社の方にも会え、アメリカ食材のこだわりも更に分かり、今後のレシピー開発に活かしたいと思います。

myfood:なるほど。ところで小枝さんはATOが提案するV5(野菜+アルファ)キャンペーンのシェフとして活躍されていますが、小枝さんの中でこのキャンペーンに対してどういったコンセプトを持って取り組まれていますか?

IMG:V5キャンペーンシェフ、小枝さん登場!

小枝:アメリカ食材が美味しくてヘルシーだという点をみなさんに知ってもらいたいと思っています。

myfood:そういう意味ではまだまだアメリカ食材の魅力って日本の消費者の方たちに伝えきれていない部分もあるかもしれませんね。因みにこれらのアメリカ食材、特に野菜について美味しく料理するコツなどアドバイスいただけますか?

小枝:そうですね・・・一言では難しいのですがフレッシュの野菜と会話をし、その時の気候や誰に食べてもらうのか?私の場合はプライベートな場面以外にも時にお客様であったり、また観客の方たちという場合もあるのですが、そういったことを踏まえた上で調理法、味付けを決めるといった感じでしょうか?

myfood:小枝さんのお料理との向き合い方は様々な要素とのコミュニケーションを含めたものなんですね。さて小枝さんが通われていたCIA(=カリナリー・インスティテュート・オブ・アメリカ※)についてうかがいたいのですが。

小枝:はい

myfood:外食産業界ののハーバードといわれるCIAですが、どうしてこの道に進もうと思われたんですか?

小枝:私はアメリカで育っているのですが、小さい頃からCIAに行きたいというのが夢だったんです。

myfood:そうなんですね!では夢を実現されての進学だったんですね。小枝さんはナパ分校であるグレイストーン校にいかれたとのことですが...

小枝:はい。ただその前に日本のレストランコンサルティング会社での経験をつみたいとおもっておりまして、MYU PLANNINGで4年間勤務しました。 そこでゼロから飲食のビジネスについて勉強し、飲食(ホスピタリティー産業)の楽しさを実感したんです。そこで結婚してもホスピタリティー産業での仕事が続けられる何かを身につけたく、CIAのACAP(the Accelerated Culinary Arts Certificate Program)コースに入学したいなと。ACAPコースというのはホテルマネージメント卒業生もしくは現場マネージメント経験が3年以上の生徒が集まるクラスの為、誰もがとても真剣なんです。また集まる生徒の魅力や学校の設備、環境にも感激を受けて入学。私にとってCIAでの体験はベストタイミングでした。

myfood:そういう形で勉学に向き合えるって幸せなことですね。ナパといえばカリフォルニアワインやカリフォルニアキュイジーヌなどアメリカの食文化の宝庫といった土地でもありますが、そういった面も小枝さんにとっては有意義なものでしたか?

小枝:それはもうCIAナパ校だからこそ出会うことができたカリフォルニア料理の魅力、ワインとフードペアリングの大切さなどを多く学べた時間でしたね。

myfood:いいですね。因みに小枝さんの中で変化や気づきといった新しいアメリカ食文化発見などはありましたか?

小枝:まずCIAでは西洋料理の基本を学びます。基本をマスターしてからの応用になるので、一年のプログラムでは基本に集中し、応用はCHALK HILL WINERYでの研修から勉強しました。 それらを踏まえてカリフォルニア料理の魅力はあらゆるお店の食べ歩き、ワイナリー訪問、毎週ファーマーズマーケットへ足を運び、地元の方に色々と教えてもらい、独学で学びました。

myfood:興味深いプログラムですね。ところでそんな中で何か印象に残ってらっしゃる経験は何かおありですか?

vol5_img04.jpg

小枝:CIAで新発見し、今でも私がベースソルトとして使っているのが、コーシャーソルトという塩です。シンプルな味の為素材を活かしてくれます。また手でつかみやすいので料理もしやすく、お塩の量が自然と食べなくても分かるようになります。
またアメリカならではの器具としては、レモンやオレンジの皮を磨るゼスターです。今までは包丁で皮を薄くむき、千切りしていたのですが、ゼスターで簡単に柑橘の皮が利用できます。本当に便利です!
あと、CIAではCIAで働く全ての方の食事を生徒が用意します。その為料理する量はとても多く、一つの料理に玉ねぎ10個等と切る事もあり、中々出来ない体験をしました。また同じレシピーを2人が調理するのですが、同じ素材、レシピーでも人が違うと味が違うというのも発見でした。

myfood:確かに同じレシピでも作る人によって味が変わるってありますね。それぞれ個性が出るところで面白いところですね。先ほど、ワイナリーでも研修されたとおっしゃってましたが、小枝さんお勧めのワインやレストランを教えていただけますか?

小枝:私がお勧めのカリフォルニアレストランはサンフランシスコにある 「LOCAL」という地元の食材を活かし、世界のワインと一緒に楽しむ新しいスタイルのカリフォルニア料理です。日本で好きなカリフォルニアレストランは「リコスキッチン」です。
ワインは大好きなので、ひとつを選ぶのが難しいですね。その時のお料理に合わせたワインが好きです。夏に近づき天候も暖かくなってきたので、カリフォルニアの白を飲む事が多いです。春の苦味野菜にはミネラル豊かなシャルドネを合せるのが好きです。夏はすっきりした柑橘の香りがするSauvignon Blancを良く頂きます。

myfood:これからの季節はお勧めいただいた爽やかなワインいいですね。教えていただいたお店はぜひ今度、訪れてみたいと思います。ところで普段、小枝さんがよく作られるお料理って何ですか?

小枝:常に新しいお料理に挑戦したいと思ってるので、いつも同じ料理をつくる事が少なのですが、季節の素材をオーブンで焼き、オリーブオイルと塩でシンプルに味わう調理法が好きです。

myfood:そうなんですね。ありがとうございました。では最後にぜひこれからの小枝さんの目標などお聞かせねがえますでしょうか?

小枝:アメリカと日本を中心とし、素材を生かす 国境なき料理人になれたらと思っています。

myfood:素敵な未来像ですね。今日はありがとうございました。

※CIA(The Culinary Institute of America
全米最大にして最高の料理大学。NY州ハイドパークに本校を置き、更にカリフォルニア州ナパバレー近くにグレイストーン校がある。
ニューヨーク本校は18万4千坪(東京ドーム13個分)のキャンパスに39ケ所のキッチン(実習教室)、5つのレストラン、1つのベーカリーカフェを持有し、図書館は6万3千冊の料理関係書を蔵書。インストラクター(教員)は世界20ケ国より125名が常勤で勤務し、生徒18名に対してインストラクター1名の体制をしく。専攻はカリナリー・アートと呼ばれる料理全般を網羅するコースと、ベーキング& ペストリー・アートと呼ばれる製菓製パンコースとに分かれており、各コースとも短大卒業と同じ学位を取得できる2年コースと、一般の大学と同じ学士号を取得できる4年コースがを選択可能となっている。三ツ星シェフでフランス料理界の巨匠であるポール・ボキューズが息子の進学先として世界中の料理学校を視察の結果、施設とカリキュラムの素晴らしさに感銘し、進学させたことでも話題になった。またニューヨークのトップ10レストランのシェフの多くが卒業生であることや前校長のフェルナンド・メッツ氏が料理界のオリンピックである、カリナリ?オリンピックでアメリカチームのリーダーを勤めた時に、2回連続金メダルを取得したことなどから「外食産業界のハーバード」との異名をとる。クローズアップインタビュー第3回目登場で世界料理サミットアメリカ代表となったグラント・アケッツ氏も同校の卒業生。小枝さんの通っていたグレイストーン校はクリスチャンブラザースのワイナリーの跡が学校となっている。ニューヨーク校、ナパ校共に構内にレストランが併設され、関係者だけでなく一般の利用者もCIAの味を堪能できるようになっている。

協力:
CIA(The Culinary Institute of America)

vol5_img03.jpg