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美味しくて安全でしかも地球にやさしい 2018 アラスカ産スケソウダラセミナー 東京



かまぼこなどの練り製品の主要材用なのに
知られていないアラスカ産スケソウダラ


「2018 アラスカ産スケソウダラセミナー 東京」が10月24日、東京マリオットホテルで開催され、水産加工業者をはじめとした多くのステークホルダーが参加しました。アラスカでは、しっかりとした管理体制の下、サスティナブル(持続可能な)漁業が行われています。世界中では、サスティナブルなシーフードを求める動きが広がっていますが、日本ではまだこれから。サスティナブルシーフードであるアラスカ産スケソウダラのブランド価値を日本国内で高めるため、今回のセミナーでは、各分野からのスピーカーによる講演が行われました。


米国海洋大気局アラスカ水産化学センターのジェームス・ヤナエ博士が、アラスカ産スケソウダラはどのように科学的に漁業の状況を分析して管理しているかを説明。管理協会に科学者として認定され、訓練を受けた生物学者が「オブザーバー」として全ての船に搭乗することでスケソウダラの地理的な分布の調査を可能にしていることや、継続的に東部ベーリング海大陸棚の海水温と漁獲量の関係性を調査していることなど、サスティナブルな漁業を支える取り組みを知ることができました。

また、アラスカスケソウダラ生産者協会のパット・シャナハン エグゼクティブディレクターが、天然アラスカ産スケソウダラが持つ味、安全、栄養の特長は、日本の消費者に高く評価されていることを紹介し、「天然アラスカスケソウダラ」をメッセージとして使うことで、加工商品の価値を高めるブランド戦略を提案しました。

供給側だけでなく、加工業者のスピーチもありました。日本水産 食品機能科学研究所の内田健志氏は、8年前から行っているスケソウダラ研究の結果として、卵と同等以上の質の高いタンパク質を持っている食品であること。特に、加齢に伴い減少する速筋(瞬発力のための筋肉)を増加する効果があり、健康寿命を伸ばす素材として期待できることを紹介。フジミツの藤田雅史社長は、日本の練製品における伝統を紹介しながら、日本人は魚のブランドに対して意識が高いことを挙げて、ギンダラなどはブランドになっているのに対して、スケソウダラはすり身になり、ブランド化していないと問題を定義しました。最後のスピーカーとして登壇したのは、全国蒲鉾水産加工業協同組合連合会の奥野勝専務理事です。蒲鉾の健康強化・魚肉タンパク質パワーの訴求による国内需要の拡大と、インバウンドをターゲットにした輸出拡大のプランを掲げて、関係者に協力を呼び掛けました。

アラスカ産シーフードをふんだんに使った料理

講演の終了後には、参加者による懇親会が開かれ、アラスカ産シーフードをふんだんに使った料理を楽しみながら、情報交換を行いました。













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