Home> 特集記事> 季節のイベント 2014.12_02

「ワインへの道」をたどるクリスマス



ホリデー・トレインぴかぴかとまばゆく光る電飾に、車両の連結部に置かれたソリとトナカイ、乗客に手を振るサンタクロース。車両の中も緑と赤と金モールで彩られ、子どもならずともワクワクさせてくれる旅――。 クリスマスシーズンの始まったシカゴでは、毎年恒例となる、なんともゴージャスな「ホリデー・トレイン」が走ります。シカゴのホリデー・トレインいつもの鉄路に乗せるのは、道を急ぐ乗客だけではなく、クリスマスが思い出させる、家族への愛情なのではないでしょうか。




一年分の愛情をこめて、家族でゆったりと過ごすのがアメリカ流のクリスマス。お手製のターキー料理やローストビーフを真ん中に、気の置けない家族の仲を、ほろ酔い気分で暖かく包み込むのがワインかもしれません。もちろんワインは、酒屋さんやスーパーで調達することができるのですが、あえてワイナリーまで足を運ぶ、そんな選択肢もあるのです。一年間でもっとも大切な時間のために、どこまで美味を探求できるか。その道中に、家族の仲をどれだけ深められるのか。その熱心な取り組みには、行事を楽しく味わい尽くす、アメリカン・スピリットが垣間見えることでしょう。


サンタさんに会える!
ナパバレー「ワイン・トレイン」


列車でワイン(イメージ)たとえばアメリカ屈指のブドウ畑とワイナリーを擁するカリフォルニア州ナパバレーには、「ワイン・トレイン」と名付けられた観光鉄道路線が走ります。乗客は眼前いっぱいに広がる丘陵風景を楽しみながら、列車の中で食事をしたり、気軽にワイナリーで下車してみたり、乗車しながらワインにまつわるイベントに参加できることなどが好評です。この列車、シーズンによっては、お楽しみはそれだけにとどまりません。ホリデー・シーズンにのみ運行されるその名も「サンタ・トレイン」には、白いお髭のサンタクロースが乗り込むのです! 一年間待ちに待った彼の姿にキッズたちがどれだけ目を輝かせているかは、ナパバレー「ワイン・トレイン」公式サイトでも垣間見ることができます。カリフォルニア州ナパバレーただし、みなさんにひとつだけお気をつけていただきたいのは、クリスマスから年末年始にかけての時期、主要なワイナリーが休業する場合が多いということ。「せっかくならば産地でホリデー用のワインを仕入れよう」という向きには、早めの探訪をお勧めします。





オリジナル・リースを作ろう!
ほろ酔い道中をセネカ湖で


クリスマス・リース(イメージ)またカリフォルニア州に次ぐワイン産地、ニューヨーク州のセネカ湖では、11月下旬から12月初旬の週末にかけて、"Deck the Halls Weekend(週末にはホールを飾ろう)"という名のイベントが開催されました。地域のワイナリーが協力し、ホリデー用のワインや食べ物をサンプリング提供......と、ここまではご想像のうちかもしれません。このイベント独自路線のおもしろさは、以下になります。参加者はクリスマス・リースの元となるブドウの蔓(つる)とレシピブックを渡されて、さまざまなワイナリーを巡りながら各地の提供するオーナメントを選定します。ほろ酔い道中を楽しみながら、参加者は家族にささげるクリスマス・リースを作ることができるのです。このイベント、なかなかの人気のようで、開催前にチケットは売り切れてしまいました。ご興味のある向きは、また来年、をご期待ください。


ジャズ・ショーから「ダサいセーター祭り」まで!?
ワインの町がつなぐホリデー気分


カリフォルニア州南部に位置するのどかなワイン産地、テメキュラバレーでは、"10 Fun Things To Do This Holiday Season(ホリデーにおける10の愉しい出来事)"と銘打って、地元ワイナリーやレストランが一丸となった、特別なイベントを行います。絵画教室に演劇に、サンタクロースとの記念写真、木々への点灯式からジャズ・ショーに、はたまた"Ugly Sweater Holiday Party(ダサいセーター祭り)"まで......。3500エーカーの広さを誇るブドウ畑から生まれた、成熟したワインをカジュアルな気持ちで楽しめそうです。

ワインで乾杯(イメージ)アメリカに住む人々にとってのクリスマスとは、家族の絆を感じ合う日々。一年で一番大切な時間を、丹精込めて作られたワインという彩りをもって楽しめるのは、とても素敵なことかもしれませんね。それでは日本の皆さんにも大きな声で、申し上げましょう。「ハッピー・クリスマス!」









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