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アメリカ本場のバーベキュースタイルをご紹介します



 夏はアウトドアの季節。外でアクティブにはしゃいだあとは、外でバーベキューをして舌鼓を打つ――そんな一日も楽しいものです。
 バーベキューといえば、熱した鉄板や網の上に、お肉や野菜を並べて焼くだけ......そんなふうに考えている人も多いかもしれません。でも、そのままお肉を焼いたり、野菜を焼いたりするだけではバーベキュー料理ではありません。もちろん素材の美味しさを活かすことは大事ですが、きちんと調理するのが本場アメリカ流のバーベキューです。


本場バーベキューを味わうために欠かせない食材

BBQ/アメリカン・ビーフ・アメリカン・ビーフ
 やはり本場のバーベキューの気分を味わうのならばアメリカン・ビーフ(牛肉)は欠かせません。「サーロイン(腰肉)」や「ブリスケット(肩バラ肉)」や「肩ロースのかたまり肉」といった部位がおススメです。ウッドチップを使ってスモーク(燻製/後述:5つの焼き方スタイル3項目)をすると、風味豊かな味わいを存分に味わえます。

BBQ/アメリカン・ポーク・アメリカン・ポーク
 ビーフ(牛肉)があるならポーク(豚肉)もぜひ用意したいところ。「スペアリブ(骨付きばら肉)」、「ボストンバット(肩ロースのかたまり肉)」を中火のグリルでじっくり加熱することで「ブルドポーク」と呼ばれる、美味しいかたまり肉料理がいただけるのです。炭火を変えたり、バーベキューソースをつけることで、我が家のバーベキューの味わいを追求できます。

BBQ/アメリカン・チキン・アメリカン・チキン
 羽毛や卵などアメリカの家禽商品の中心はやはりチキン。大自然の恵みを受けて、清潔に育ったチキンはバーベキューで華をそえる大切な存在です。チキン(鶏肉)もバーベキューに。「チキンレッグ(鶏の骨付きもも肉)」をバーベキューソースをからめてじっくり焼くとジューシーな肉質を楽しめるでしょう。


BBQ/・アラスカ産シーフード・アラスカ産シーフード
 100%天然で新鮮なアラスカ産のシーフードはバーベキューに彩りを与えてくれるフレッシュな食材。冷たく美しい海で育った魚たちは栄養価も高く味わいも深いのです。天然のサーモン(鮭)、ホワイトフィッシュ(マダラやスケトウダラ)、カニやエビなど多彩なシーフードをそろえると、バーベキューをより楽しめるはずです。



バーベキューを本格的に楽しむために欠かせない器材

BBQ/ガスグリル バーベキューで最も大事なものが「グリル(あぶり焼き用の調理器具)」。「グリル」には大きく2種類「ガスグリル」と「チャコール(炭火)グリル」があります。「ガスグリル」はボタンひとつで点火でき、火力を自由にコントロールできるよさがありますが、「炭火グリル」は遠赤外線効果を利用して、スモーク(燻製)など多彩な調理方法を行うことができます。
炭火グリル ちなみに、アメリカではほぼ70%の個人ユーザーが、ガスグリルを使っているそうです(日本バーベキュー協会調べ)。お手軽にバーベキューを試したいのなら「ガスグリル」で。バーベキューの醍醐味をじっくりと味わいたいなら「炭火グリル」を使うとよいでしょう。




5つの焼き方スタイル

 バーベキューの焼き方の基本は「遠火の強火」。遠赤外線効果で食材の内部までしっかり火を通すことが大事です。焼き方には、大きく分けて5種類あります。食材や味付けにあわせてこの5種類の焼き方を使い分けて、美味しく食材をいただきましょう。

1)直火焼き
 鉄網の上に直接、食材を置いて焼くオーソドックスなスタイル。シンプルな調理法ですが、厚みのある肉には火を通しにくく、炭火などを使っていると火加減が難しいという一面もあります。
<BBQ ヒント!> 炭を使うときは、炭を二層に重ねた強火のエリアと、炭を一層にした中火エリア、炭を敷かない弱火のエリアに分けて、食材にあわせて火力のコントロールをするのがいいでしょう。お肉を焼くときは表面を強く焼くことで肉の旨みを閉じ込めて、そのうえでじっくりと中まで火を通すと、美味しく焼くことができます。

2)間接焼き
 直接食材を火に当てない焼き方です。グリルの両端に炭を寄せて真ん中には炭を置かず、そこにアルミ容器などを置きます。焦げやすいロースの塊やスペアリブなど、中まで火の通りにくい食材を焼くときに効果があります。
<BBQ ヒント!> 中央に置いたアルミ容器に蓋を置いておくと、蒸し焼きのような効果が出せるでしょう。

3)スモーク(燻製)
 炭火にスモークチップ(木材片)をふりかけて、そこから上がる大量の煙で低温調理する焼き方です。ソーセージやベーコンなどを作る時の調理法として有名です。
<BBQ ヒント!> チップは桜やりんごなどの硬めの木を使います。チップをあらかじめ1時間位水に浸しておけば、発火せず、くすぶるような煙が出ます。

4)ロースト
 あぶり焼きです。鳥料理や豚の丸焼き料理でよく使われます。ロティスリー(焼き串付きのあぶり焼き用器具)があれば、肉の表面を転がしながら焼き上げるローストバーベキューが楽しめるでしょう。
<BBQ ヒント!> 肉汁がたくさん出るので、油受けのアルミ容器を用意しておくと便利です。

5)遠火焼き
 遠火焼きとは、食材を火から遠く離してじっくり時間をかけて焼き上げます。川魚などを料理するときによく用いる方法です。専用の機材があると、よりシンプルに調理ができるでしょう。
<BBQ ヒント!> 食材のまわりに反射板を立てておくと、熱が効率よく伝わります。


バーベーキューの火の通し方

 お肉に火を通すために、炎が立つほど火を盛り上げたくなるものです。ですが、バーベキューに炎は禁物です。炎が食材にかかることで、すすがついて焦げる原因につながりますし、火の通り方も均一になりません。炎ではなく、熱で焼くことが重要なのです。
 バーベキューで大事なことは、もうひとつ。
 温度の調節です。温度計が手元にあれば、丁寧に火力を調整していけばよいのですが、温度計がない場合はある方法があります。
 その方法とは「ミシシッピ・テスト」です。
 やり方は簡単。
 燃える火(炭)の上(炭から高さ20センチくらい)に手をかざし、何秒耐えられるのかで判断するのです。数え方は「ワン・ミシシッピ」「ツー・ミシシッピ」「スリー・ミシシッピ」......。熱くなって耐えられなくなったときに何ミシシッピかで音頭がわかるのです。

ワン・ミシシッピ......650F(343.3度)熱すぎる。
ツー~スリー・ミシシッピ......600F(315.6度)熱い
フォー~ファイブ・ミシシッピ......400F(240.4度)ちょっと熱い
シックス~セブン・ミシシッピ......350F(176.7度)ちょうどいい
エイト~テン・ミシシッピ......300F(148.9度)ちょっと低い
~フィフティーン・ミシシッピ......250F(121.1度)低い

 だいたい「シックス・ミシシッピ~」ぐらいがバーベキューにはちょうど良い温度だと考えるといいでしょう。


バーベキューの後始末

 バーベキューで守らなければいけないマナーのひとつに、食後の後始末があります。とくに要注意なものが「燃え残りの炭」。こちらは微生物などに分解されにくい物質のため、それを地面に埋めたり、屋外に放置しておくと、そのまま環境破壊につながりかねません。
 バーベキューで出たゴミは持ちかえるようにして、バーベキューの会場を汚さないようにすることも、本場バーベキューのマナーなのです。






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