Home> 特集記事> 季節のイベント 2013.12_03

冬に身も心も温めるカルフォルニアワイン――ジンファンデルの傑作6選



カルフォルニア名物
ジンファンデル
 寒い冬はワインで心身ともに暖めたいもの。ワインにスパイスやはちみつなどを加えて火にかけ、ホットワインにして楽しむのもいいかもしれません。
 でも、あえてホットワインにせず、冷たいままで風味をじっくり味わいたいワインの品種が「ジンファンデル」です。
 「ジンファンデル」は、カルフォニア州を中心に栽培されている、赤ワイン用のぶどう品種。その果皮は薄く、ラディッシュのような色をしており、実は大粒。収穫の時期にあわせて糖と酸と風味が変わるため、フルーツ味に富み、多彩なワインをつくることができるのです。


長年の試行錯誤が
新しい可能性を生む
ワイン樽(イメージ) 「ジンファンデル」は「ゴールドラッシュの時代(19世紀ごろ)」にアメリカに持ち込まれた品種だといわれています。当時は品種は不明でしたが、カリフォルニアのさまざまな地区や土壌で栽培されて成長していきました。病気に弱いという弱点がありましたが、それも科学と技術の恩恵を受けながら克服。最初は「マニア向けのワイン」と呼ばれていた時代もありましたが、少しずつ知名度と評価を高めたのです。
 この「ジンファンデル」に関する研究・教育を目的として設立された組織がZAP(ジンファンデル愛好家&生産者連盟)です。1991年に設立され、約300社のワイナリーが加入し、3000人もの消費者愛好家が参加しているこの団体は、アメリカ産ジンファンデルの振興活動を行い、文化的・歴史的な重要性を追及しています。
 今回は「ジンファンデル」からZAPがこの冬におすすめする6種のワインをおすすめしましょう。


「Ridge Lytton Springs Zinfandel 2010 Dry Creek Vallay,Sonoma County」
 ジンファンデル三大生産者のひとつ。リットン・スプリングスの畑には、樹齢100年を超える「ジンファンデル」の古木が植えられています。このブドウの個性を大事にするため最低限の加工によって生まれた、歴史的遺産ともいうべきワインが「リッジ・リットン・スプリングス・ジンファンデル」です。
ローストターキー 「ポイゼンベリー」と「ブラックベリー」の香りがあり、「野性味」にあふれ「土の香り」が際立っています。味は若いうちは果実味が強く、酸とタンニンも感じられる。極めて力強いワインです。 クランベリーソースをつけるローストターキーなどアメリカ料理のディナーにぴったりあうワインといえるでしょう。(取扱店※1)


「Artezin Wines Zinfandel Mendocino County」
 メンドシーノ・カウンティ内陸の温暖な畑のブドウから生まれたワイン。
 香りは「ブラックベリー」と「黒コショウ」「グローブ」などスパイスのアロマが感じられます。タンニンが感じられ、ストラクチャーがしっかりした味わいになっています。
 サーモンのグリルや鴨のローストといった滋味あふれる肉とあわせるとより楽しめるワインです。


「Terra d'Oro Zinfandel 2010 Amador County」
 テッラ・ドーロとはスペイン語で「黄金の土地」という意味。かつてゴールドラッシュでにぎわったアマドアカウンティで生産されているワイン。
ローストビーフ 高品質な「ジンファンデル」により、「ブラックベリー」や「プラム」などの香りが感じられ、口当たりはなめらか。フルーティで都会派な味わいがあります。
 このフルーティなワインには、ローストビーフなどの肉類とあわせるとよりその魅力が深まるでしょう。


「Hendry Wines Blockes 7&22 Zinfandel 2010 Napa County」
 ナパ地区のベテラン農園で生まれたワイン。煮詰めた「ブラックベリー」や「黒スグリ」、シナモンのようなスパイスの香りがあり、マイルドな味わいが感じられる、熱狂的なファンが支持しているワインです。
 こういったワインにあわせるには、やはりローストしたターキーなどがベスト。ペアリングの楽しさが味わえるワインといえるでしょう。


「Ravenswood Barricia Vineyard Zinfandel 2010 Sonoma Valley,Sonoma County」
 ジンファンデルの3生産者の一角。樹齢100年以上のブドから生まれた芸術的なワイン。フィレ肉のステーキ 濃厚な香りの「ブラックチェリー」「ブラックベリー」「白コショウ」に、豊かな甘味と骨格のしっかりとしたタンニンに凝縮感が感じられます。
 高級なジンファンデルにはぜひ、フィレ肉のステーキをペアリングするのがベスト。肉のジューシーな味わいをふくらませてくれます。


「Ironstone Rous Vineyard Zinfandel 2010 Lodi,San Joawuin County」
 サステイナブル農法で知られるカルフォルニアを代表する生産者。彼らは2011年には最優秀栽培農家賞を受賞しました。
 樹齢100年を超える古木から産まれる「ジンファンデル」。薔薇のアロマと熟したブラックベリー、チョコレートの香りが広がり、独特の味わいを持っています。
 こちらも濃厚なステーキとあわせることでその深みが広がるでしょう。


パティーでワイン乾杯(イメージ) いよいよ寒さが本格的になってきます。これからワインを口にする機会も多いはず。
  カリフォルニアはフランスよりも温度が高いため、ブドウが完熟しやすく、糖度が高いという特徴があります。ぜひ、鍋にあわせたり、パーティでシェアしたり、いろいろなアプローチでカルフォルニアワインを楽しんでみませんか?




【関連ページ】
>>「2013年3月特集/食とワインの宝庫、カリフォルニアの旅」はこちらから
カリフォルニアのワイン産地ナパをめぐるレポートになっています。







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