クリスマスは、食べる家族行事
街のあちこちでイルミネーションが輝き、クリスマスのカラーに染められる季節がやってきました。
日本では、クリスマスは恋人たちのイベントとして扱われるケースが多いようです。クリスマスのイブ(前日)に男女が外でディナーを食べ、愛を込めたプレゼントを交換するイベントとして楽しんでいる方も多いでしょう。
ところが、アメリカのクリスマスは日本のそれとは違います。
アメリカではクリスマスの日になると、家族が我が家に集まり、ご馳走を食べて、クリスマスのプレゼントを交換します。とてもアットホームで大切なイベントとして行われているのです。
クリスマスでプレゼントを交換することも、家族で料理をともに食べるということも、キリスト教の核をなす考えの「GIVE=与える」「SHARE=分かち合う」からくるもの。クリスマスという「食べる家族行事(GIVE THANKS and SHARE BLESSINGS)」は、アメリカの「こころ」を体現している催しものなのです。
日本では、クリスマスは恋人たちのイベントとして扱われるケースが多いようです。クリスマスのイブ(前日)に男女が外でディナーを食べ、愛を込めたプレゼントを交換するイベントとして楽しんでいる方も多いでしょう。
ところが、アメリカのクリスマスは日本のそれとは違います。

クリスマスでプレゼントを交換することも、家族で料理をともに食べるということも、キリスト教の核をなす考えの「GIVE=与える」「SHARE=分かち合う」からくるもの。クリスマスという「食べる家族行事(GIVE THANKS and SHARE BLESSINGS)」は、アメリカの「こころ」を体現している催しものなのです。
クリスマスに欠かせないスイーツ
このアメリカのクリスマスに欠かせないものがスイーツです。
パイやドライケーキ、そしてクッキーが、食事のあとに出され、それを食べながら家族は歓談し、クリスマスプレゼントを交換します。
クリスマスならではのスイーツで代表的なものは「ジンジャーブレッド」。これはクリスマスツリーのオーナメントとして使われている、ジンジャーやシナモンといった香辛料をつかったクッキーやパイのこと。家のかたちをしているものは「ジンジャーブレッドハウス」、子どものかたちをしたものを「ジンジャーブレッドマン」と呼びます。
「ジンジャーブレッド」がつくられるようになったのは、ジンジャーやシナモンなどの香辛料に保存性が高いため。同時に、ジンジャーやシナモンは魔除けの意味があったため、クリスマスシーズンに飾られるようになったという説があります。「ジンジャーブレッドハウス」は、グリム童話『ヘンゼルとグレーテル』に登場する「魔女の家」のモデルだったともいい、中世からドイツに伝わる「レープクーヘン」という伝統的な焼き菓子がルーツであるそうです。一方、「ジンジャーブレッドマン」の発祥は16世紀。伝染病のペストが大流行するイングランドで、ヘンリー8世が感染予防のために生姜入りのパンを広めたそうです。一説によると、そのときに国民が、お腹の出ている国王の姿を模して人型のクッキーをつくったのだとか。
「ジンジャーブレット」をクリスマスに飾ることはヨーロッパの各地ではじまり、その風習が移民により受け継がれることにより、アメリカで根付きました。クリスマスに生姜を加えたお菓子を食べることで、無病息災、魔除け、幸運への祈りを込めているのです。
パイやドライケーキ、そしてクッキーが、食事のあとに出され、それを食べながら家族は歓談し、クリスマスプレゼントを交換します。

「ジンジャーブレッド」がつくられるようになったのは、ジンジャーやシナモンなどの香辛料に保存性が高いため。同時に、ジンジャーやシナモンは魔除けの意味があったため、クリスマスシーズンに飾られるようになったという説があります。「ジンジャーブレッドハウス」は、グリム童話『ヘンゼルとグレーテル』に登場する「魔女の家」のモデルだったともいい、中世からドイツに伝わる「レープクーヘン」という伝統的な焼き菓子がルーツであるそうです。一方、「ジンジャーブレッドマン」の発祥は16世紀。伝染病のペストが大流行するイングランドで、ヘンリー8世が感染予防のために生姜入りのパンを広めたそうです。一説によると、そのときに国民が、お腹の出ている国王の姿を模して人型のクッキーをつくったのだとか。

それぞれの家庭の味に込めた想い

「我が家のレシピ」で知られるクリスマスのスイーツというと、フルーツケーキがあげられるでしょう。フルーツケーキはそれぞれの家庭でつくられることが多く、混ぜるドライフルーツの種類やナッツの量などにそれぞれの家庭のカラーが出やすいスイーツです。自家製のフルーツケーキは日持ちがいいため、クリスマスのプレゼントにも使われることがあります。日が経つと味が染みてより濃厚になるため、そのほうが好みという人も多いようです。

どんな種類のチョコレートチップやナッツを混ぜたか。クッキーのバターの量を多くしてソフトタイプに仕上げたか、低温で乾燥させてハードに仕上げたか。2度焼きしてビスコッティのようにサクサクにしたか。クッキーはそれぞれの家庭によってスタイルが違うからこそ「クリスマス・スワップ」が盛り上がるのです。

これらの「我が家のレシピ」は一家をつなぐ鎹となり、かけがえのない絆になります。「お菓子の作り方や料理の仕方」を次の世代に授ける(GIVE)ことで、世代を超えて我が家の味が受け継がれて(SHARE)いくのです。
クリスマスはただのお祭りではなく、アメリカに深く根差した食文化の一端といえます。ぜひ、今年のクリスマスは、そんな敬虔な思いを胸に過ごしてみてはいかがでしょうか。
