いまアメリカではファーマーズマーケットが急増しています。ファーマーズマーケットとは、近隣の農家が自分たちで育てた野菜や果物といった農産物を直接販売する市場のことです。日本でいう道の駅や朝市に似ていますが、一番の違いは規模の大きさでしょう。大きなファーマーズマーケットなら数十万人の集客も珍しくありません。しかもそうしたマーケットが全米各地で今も増え続けているのです。
米国農務省(USDA)の調査によると、1994年に1755件だったファーマーズマーケットが2011年には7864件にまで増えています。この数字は各州法で許可された認定ファーマーズマーケットなので、実際には全米ですでに1万件を超えているともいわれています。
なぜこれほどファーマーズマーケットが急増しているのでしょうか。一つにはローカリズムの意識が高まっていることが挙げられます。日本でも再認識されている地産地消の大切さが、アメリカでも深まっているのです。
米国農務省(USDA)の調査によると、1994年に1755件だったファーマーズマーケットが2011年には7864件にまで増えています。この数字は各州法で許可された認定ファーマーズマーケットなので、実際には全米ですでに1万件を超えているともいわれています。
なぜこれほどファーマーズマーケットが急増しているのでしょうか。一つにはローカリズムの意識が高まっていることが挙げられます。日本でも再認識されている地産地消の大切さが、アメリカでも深まっているのです。
アメリカの農業といえば『超大量生産』をイメージするかもしれません。実際に広大な農場で大量に生産される農産物は、収穫量全体の多くの部分を占めています。しかし大企業が経営しているわけではなく、ほとんどが家族経営です。違いは、GPS管理された無人の大型収穫機など、機械化を進めることで作業効率を飛躍的に向上させているところです。特に穀物の収穫量が秀でていることから、アメリカは「世界のパンかご」とも呼ばれています。
そんな大規模生産を行っているすぐ隣で野菜や果物などの小規模生産にこだわる農家も存在します。大規模でも小規模でも個人経営ということに変わりはなく、それぞれが愛情を込めて自然の恵みを育んでいます。 なかには日本の農家よりも遥かに小さな規模でこだわりの農産物を育てている生産者も珍しくありません。そんな農家が自慢の農産物を直接販売するファーマーズマーケットは、確かな品質で地道にリピーターを増やしていきました。



ファーマーズマーケットの担う役割が、新鮮な農産物を供給するだけにとどまらない理由を、カリフォルニアとニューヨークの例から紹介していきましょう。
