Home> 特集記事> 季節のイベント 2012.06_02

6月から始まる美しき夏



アラスカ/船、奥に山いつの頃からか、アラスカは「ラストフロンティア」と呼ばれるようになりました。それは太古から続く大自然の姿を、今なお大切にしているから。そんな大自然との触れ合いを求めて、アラスカには世界各地から観光客が訪れます。アラスカ観光のベストシーズンは6月と7月。まさにこれから始まる短い夏こそ、アラスカの魅力が凝縮された季節なのです。
アメリカ本土から北へ飛び地しているアラスカを、いつもいつも冷たく寒い土地だと思っていませんか?
違いますよ。極北部を除けば夏の今、Tシャツと短パンで気持ちよく過ごすことができるんです。鮮やかな新緑とともに、大自然の表情も少し優しくなります。
すべてにおいてスケールの大きさに驚かされるアラスカの夏。今回はその魅力をmyfood.jp流に紹介していきましょう。


州面積の65%で自然保護
マッキンリー山とシカアラスカの観光を語るとき、デナリ国立公園を欠かすことはできません。日本の四国よりも大きなこの公園には、北米最高峰のマッキンリー山がそびえ立ち、山脈とツンドラの織り成す圧倒的なスケールで訪れる者を迎えます。
生態系保護の観点から、一般の車が入れるのは公園入口から24キロ地点まで。5月下旬から9月中旬までは園内をツアーバスが運行します。地球を感じるほど広大な公園内ではグリズリーやカリブー、ムース、オオカミなどの野生動物を観察できます。透明感あふれる夏の日差しを受けて悠然と生きる彼らの姿は、大自然の厳しさと美しさを物語ってくれることでしょう。
アラスカには他に16の国立公園と自然保護区があります。その合計は州面積の65%。ラストフロンティアは、こうした自然優先主義の徹底によって維持されているのです。


真夏の氷河の大崩落!
アラスカの州都はジュノー。都心部はロシア正教会や博物館といった古い街並みと、近代的なオフィスビルが調和しています。
遊覧船の背後に巨大氷河しかしここでは都心部を離れて、メンデンホール氷河の見学がオススメ。この氷河は全長約20キロ、先端幅は2.4キロ、湖面上の氷壁高が30メートル以上という巨大さで街に迫っています。その姿はまるで白い溶岩が街を飲み込む刹那に、時を止めたかのよう。対岸の渓谷をハイキングすれば、高台から雄大な眺望を満喫できます。
グレイシャー・ベイ国立公園/手前に氷河、奥に入江ジュノーから西へ約100キロにあるグレイシャー・ベイ国立公園も夏の氷河観光が大人気。16の氷河が流れ込むこの国立公園では、観光船や観光バスだけでなく、ヘリコプターや小型飛行機で上空からも氷河見物をすることができます。夏の太陽が、ビルよりも高くそびえ立つ氷河を崩す瞬間は大迫力。タイミングによってはホエールウォッチングも同時に楽しむことができます。






大自然と融合するアラスカ
夏のアラスカは極端に日が長くなります。6月の夏至にはアンカレジの日照時間が19時間を超え、真夜中でも外で読書ができるほど。だから大自然を楽しむ時間はどこよりも長いのです。
サーモンハイキング、サイクリング、フィッシング、カヌー、キャンプなどのアウトドアも、ツアーやレンタルが充実しているので気軽に楽しむことができます。とりわけ夏のサーモンフィッシングは釣りのベテランから初心者まで、多くの人にエキサイティングな思い出を残してくれるでしょう。1匹あたり10キロ前後が多いため手応えも格別です。ときにはレンタルセットで40キロ以上の大物も釣れるとか。子供のように時の経つのも忘れる世界が、夏のアラスカにはあるのです。
オーロラ他にも年間240日以上出現するフェアバンクスのオーロラやその郊外にある温泉地、アラスカの大自然を南北に縦断するアラスカ鉄道、水上飛行機でしか渡れない西南部の秘境、真夏でも最低気温がマイナス20℃を下回る極北部、そして各地に残る先住民族とのふれあいなど、アラスカにはまだいろいろな表情があります。
アラスカ鉄道しかしそのすべてには「自然と共に生きる」という思いが共有されているのです。そしてそれは水産業においても徹底されていました。豊穣の海だからこそ長く大切にする。
次はそんなアラスカシーフードの感嘆すべきコンセプトをご紹介します。







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IMG:美しきアラスカの夏/6月から始まる美しき夏