Home> 特集記事> 季節のイベント 2012.02_03

チョコレートをめぐる日米トレンド



日本のバレンタインデーは世界的に見ても独自の進化を遂げています。
【女性から男性へ】【チョコレートを贈る】
この2つのキーワードはいったいいつ頃から定着したのでしょうか。
チョコレートが欠かせない日本のバレンタインデーは『お菓子業界の陰謀だ』なんて言われることもありますよね。でもこれは半分だけ正解なんです。たしかに日本のお菓子業界はバレンタインデーとチョコレートを関連させて販売促進を目論んでいました。戦前の昭和11年にはお菓子メーカーが『バレンタインにチョコレートを』と広告しています。それから手を変え品を変え、昭和40年代前半までは様々な企業がバレンタインチョコ促進運動を展開します。昭和43年にはソニーまでが参入してきました。ところが、そんな企業たちの奮闘もむなしくバレンタインチョコはあまり日本に浸透しなかったのです。

ハートを持つ女の子そうしてお菓子メーカーにも撤退ムードが流れ始めた昭和40年代半ば、いきなりバレンタインチョコの売り上げは急上昇します。この原因は今もはっきりしないままですが、おそらく『女子児童たちのブーム』だろうとされています。やがてブームは中高生や大人へと広がり、その過程で女子から男子へと独自に進化していきました。つまり日本のバレンタインデーは、子どもたちのマイブームによって発展したのです。

バブル期に入るとバレンタインチョコは高級志向が強くなります。同時にチョコレートが子どものお菓子から、苦みや香りなどの違いを楽しむ大人の嗜好品へと変化していきました。そして現在はこれに加えて塩チョコなどの話題性、数量限定などの希少価値、独創性あふれるデザインといったニーズが強くなっています。そしてこの4要素重視はアメリカもほとんど同じ。日系メディアがアメリカの人気チョコレートメーカーおよびショップを現地アンケートしたところ、ランキング上位になるほど4要素が強くなっていました。
しかしアメリカにおけるチョコレートのトレンドは他にもあります。それは美と健康。近年、チョコレートには優れた抗酸化作用のあることがわかりました。抗酸化とはつまりアンチエイジング(老化防止)のこと。チョコレートは他にも動脈硬化予防やコレステロール値減少、がん予防などの効果もあるとされています。
カカオこれらはすべてチョコレートの主成分であるカカオに含まれている効能。だからカカオの含有量が多ければ多いほど効果も高くなります。アメリカのニュースサイトでは2012年のチョコレート動向として「40代女性が長く若さを保つため、より多くのダークチョコレートを求める」と挙げています。
ダークチョコレートダークチョコレートとはカカオ含有量が60%以上のチョコレート。アメリカでは、チョコレートを食べて美しく健康になろうとしているんですね。
この美と健康を意識したチョコレートは今後、日本にも浸透しそうです。ならば今年のバレンタインデーで先取りしてしまいましょう。愛する人の健康を気遣いながら手作りしていくのは、それだけで楽しいものです。
そのときはぜひ、カリフォルニア産のレーズンくるみ、ジョージア産のピーナッツなども一緒に取り入れてみてください。いずれも抗酸化作用があり、それぞれ整腸効果や心臓病予防、糖尿病予防などの効果もあります。
レーズン、くるみ、ピーナッツ


2月14日。かつてバレンタインチョコの火付け役となった女子たちも、平成生まれの若い恋人たちもパートナーの心と体の健康を気遣いお互いの愛を再確認する。そんな本当の意味でロマンティックな日になるといいですね。


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