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義理チョコ豊富な日本&本命一直線なアメリカ



西暦268年にローマの皇帝となったクラウディウス・ゴティクスは、政策の一環として兵士の結婚を禁止しました。妻を残しての出征は、戦場での士気を下げると判断したのです。
強さと残虐さで知られた皇帝の命令に、ローマの人々は従うよりありません。そんな結婚暗黒時代にあって、一人の司祭だけが結婚式を執り行っていました。皇帝に隠れて、愛し合う男女を夫婦とする。しかしそれもやがては皇帝の知るところとなり、司祭は捕らえられて処刑されます。

バレンタイン司祭の名前はバレンタイン。
処刑された日は269年2月14日。
皇帝はわざと結婚の女神ユノの祝日を選んでバレンタイン司祭を処刑したのです。以後、ローマの人々は2月14日を恋人の日とし、これがバレンタインデーの始まりとされています。

それから長い年月が経った現在も、バレンタイン司祭が愛に殉じた2月14日は多くの国で"愛の日"を祝っていますね。
とはいえその楽しみ方は国ごとにずいぶん変わります。
日本では女性から男性へ、愛の告白とともにチョコレートを送る日。あるいは愛の告白まではしなくても、普段の生活でお世話になっている男性や男友達へチョコレートを配る日でもあります。

バラこれがアメリカでは、むしろ男性から女性へプレゼントする傾向が強くなっています。定番は赤いバラ。その日にアメリカ国内だけでバラはなんと1億本以上も売れているんです。他にもプレゼントはチョコレートから宝石まで様々。2010年に公開された映画『バレンタインデー』では、冒頭に男性から女性へ指輪を贈りプロポーズしています。この映画はロサンゼルスに住む10組のカップルのバレンタインデーを描いていますが、劇中にはこんなセリフも。
「そりゃハンサムなバツ1ドクターはいいわよ。でも(バレンタインデーは)私たちみたいな独身女には手痛いビンタでしかないわ」
待つ側のバレンタイン事情も、日米では逆転しているようですね。

日本では当たり前な義理チョコですが、アメリカにそんな概念はありません。アメリカ的バレンタインデーでは、本当に大切な人へ愛と感謝の気持ちを伝えます。バレンタインデーが愛の日であることを考えると、これは少しアメリカを参考にしたいところです。





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